プロダクトRED(レッド)とは、民間企業から世界エイズ・結核・マラリア対策基金への持続的な資金の流れをつくる寄付の仕組みである。ロックバンドU2のヴォーカルボノと国際NGOであるDATAのボビー・シュライバーが発起人となり、2006年1月26日、スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムにおいて発表され、ジョルジオ・アルマーニも賛同した。
「(PRODUCT) RED」と称する共通ブランド商品を開発・製造し、その販売収益の一部を世界基金に継続的に寄付する仕組みで、これによって得られた資金は世界基金のアフリカでのエイズ対策支援(なかでも女性と子供に焦点を当てたプログラム)に役立てられる。日本においては、エンポリオ・アルマーニのショップで、「(PRODUCT) RED」のタグのついた商品が購入可能である。
プロダクトRED商品の売上により、これまでに約1億3000万ドル(2009年3月現在)が世界基金に寄付されている。この寄付はルワンダ、スワジランド、ガーナ、レソトにおけるエイズ対策資金として活用され、これまでに400万人が支援を受けている。
2006年11月の来日時に、U2のボノが安倍晋三首相を表敬訪問した際、自らの活動に関連してリーダーシップの発揮を求めたほか、日本の発展途上国 (特に東南アジア)への援助と、2000年に日本が提案した基金によりエイズ患者の手に治療薬が渡っていることを賞讃した。この際、REDとエンポリオ・アルマーニのコラボレーションモデルのサングラスを贈り、安倍首相がこれを掛けるという場面もあった。
- 11万人以上のHIV感染者にエイズ治療薬を提供
- 340万人以上にHIV抗体検査・カウンセリングを実施
- HIVに感染した妊婦7万人以上へ母子感染予防のための治療を提供
- 医療施設への資金支援、医療従事者の育成やエイズ遺児のケアへの支援